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『響け!ユーフォニアム』2年生編の見どころ10選と隠れたエピソード

響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜Sound!euphonium ドラマ系
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『響け!ユーフォニアム』には主人公、黄前久美子の2年生編にあたる作品が存在します。TVアニメ版の1年生編の後編の『響け!ユーフォニアム2』を観てからの流れで『響け!ユーフォニアム3』を観て「ん?!話し飛んだ?」ってなった方は沢山いらっしゃると思います。

今回は2年生編にあたる作品『誓いのフィナーレ』のお話しとアニメでは描かれていない原作小説に隠れた数々のエピソードも解説して行きます。

また、「響け!ユーフォニアム」シリーズのお勧め動画サイト、原作本や電子書籍、DVDも紹介致します。

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『響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』の見どころ10選と描かれていない原作小説に隠れた数々のエピソード達を解説!

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

この『〜誓いのフィナーレ〜』も京都府出身の作家、武田綾乃先生が描かれた原作小説を地元の京都アニメーションさんでアニメ化した京都府宇治市周辺を舞台に北宇治高校吹奏楽部を軸として展開される青春ストーリー『響け!ユーフォニアム』シリーズの劇場版では4作目にあたる作品です。

主人公の黄前久美子が2年生の時のエピソードで、相変わらず美人率高く、今回も不覚にも涙腺ぐらつかされるお話しが色々出てきますね。本当は時系列的には『リズと青い鳥』の方が先なんだけど、「リズ青」は主人公違うのでこっちからやります。

このシリーズの1年生編はTVアニメ版で1期、2期、劇場版で2作品で描かれたのに対して、2年生編は今のところ劇場版1作品とスピンオフ的な劇場版『リズと青い鳥』の劇場版計2作品が発表されました。

個人的には1作品でよく集約したなとも思ったのですが、て言うか駆け足、高圧縮感が否めなくて、やはり原作小説を知るものとしては1年生編同様に時間をかけてでもいいから2年生編を前編、後編で劇場版、TVアニメ版「響け!ユーフォニアム3」、「響け!ユーフォニアム4」として共に描いてほしかったなと思いました。後からでも前後してもいいから作ってほしいですね。

(スター・ウォーズやガンダムだって過去エピソード作品を後から発表してるしね。)

そして2年生編は劇場版1本にまとめてしまってることもあり、実は原作小説に隠れてしまった熱いエピソードや面白いエピソードもほんとは沢山あるのです。

で、あらためまして今回は

①概要〜

②どんなお話し?〜

③主な登場人物〜

④『響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』の見どころ10選の解説!

⑤アニメではまだ描かれていない原作小説に隠されたエピソードの数々を解説!

⑥主題歌もいい感じです。〜

⑦まとめ〜

で行きます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社「響け!製作委員会」
京都アニメーション

概要

原作 :武田綾乃
監督 :石原立也
脚本 :花田十輝
制作 :京都アニメーション
製作会社:『響け!』製作委員会
音楽 :松田彬人
国内公開:2019年4月

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どんなお話し?

物語は、ん?冬?橋の上?って場面から始まります。久美子は誕生日プレゼントで秀一からもらったヘアピンのお礼を秀一に渡すために彼をいつもの橋の上に呼び出していました。

(うまくなりたい橋?たぶん宇治橋…。)

久美子は可愛らしいトロンボーンのアクセサリーを秀一にプレゼントしました。秀一は久美子からのプレゼントに喜んでました。久美子も喜んでもらえて満足気でした。

でも久美子は淡白な性格で渡し終えると、とっとと帰ろうとします。秀一は「おい!ちょっとまてよ!」と久美子の手を捕まえて腹をくくり、捨て身入って一気に勝負をかけます。

「俺、好きなんだけど。」と切り出し、久美子は「なにが?」と気づかないもんだから「お前のことが!」とついにコクリました。久美子も突然の展開に「はあぅぅ??!!」とがっつり困惑顔になりました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

突然の秀一の告白から久美子2年生編がスタートするのです。

場面は変わり、春になります。新入生を迎える校門前に北宇治吹奏楽部のメンバーが勢ぞろいして新部長兼ドラムメジャーの吉川優子先輩の指揮の元、PUFFYの「これが私の生きる道」を演奏してましたね。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

前年の久美子が入学の時の「暴れん坊将軍のテーマ」の時とは格段にレベルが違いますね。そりゃもう、新入生達に全国大会出場の力を見せつけておりました。

続々とやってくる新入生達もこの演奏に期待値も膨らみますね。久美子は相変わらず新入部員入ればいいけど…。とネガティブな事を言ってましたが…。

そして吉川優子先輩を部長兼ドラムメジャー、中川夏紀先輩を副部長とした新体制で初めて会議を行いました。(ふたり共あすか先輩の指名なんです。)

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

優子先輩は3年生が卒業してガラッと人員が減ってしまい危機感を感じ、部員達にここ一ヶ月が勝負なので新入生の勧誘を頑張る事と指示を出しました。

場面は変わって楽器室で久美子がふいにあすか先輩の事を想い浮かべてあすか先輩から教えてもらった曲「響け!ユーフォニアム」を吹いていました。

(1台分あいてるユーフォニアム置き場を見て寂しくなったのかな。)

すると入口の陰から覗き見ていた1人の新入生の女の子がいました。背の低いショートカットの可愛らしい女の子でした。久美子は勧誘しなきゃと彼女と話したのですが、その子は少しだけ会話して久美子が優しい先輩で満足したのか失礼しますとその場を去ってしまいました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

そして部員達の入部希望者を心配していたのをよそに昨年の北宇治吹奏楽部の全国大会出場の実績と若き名将となった滝先生の効果は絶大で、新入生の入部希望者が音楽室に殺到しておりました。

ほどなく久美子達の不人気常連とされていた低音パートにもチューバ経験者の鈴木美玲と鈴木さつき、コンバス経験者の月永求、そして楽器室で久美子と出会ってた女の子、ユーフォニアム経験者の久石奏が入部しました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

みんなぱっと見はいい子そうですが、結構クセ強いキャラがいっぱいでした。名前の呼び方があだ名呼びが嫌だとか、なんの事情か知らないけど苗字で呼んだらキレるとか、極めつけに過去のトラウマのせいで大人ぶり系の小生意気な子とか…まぁまぁ予想外のめんどくさい子が盛り沢山です。

そして今回は久美子も2年生と言う先輩の立場になり、3年生のトランペット担当の加部友恵先輩と一緒にその新入部員達の指導係となり、指導係として奮闘する様子も描かれてます。

さらにこの「誓いのフィナーレ」では久美子と塚本がカップルになってるのがまたこれまでの物語と違うでところですね。カップルと言えば浮気疑惑なんかもさっそく出てきます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

久美子が麗奈達と帰りの電車の中からホームを見ると見知らぬ新入生の可愛らしい女の子とヘラヘラと腕組んで階段を駆け上がる塚本秀一を久美子が発見!早速の秀一に対するドロボー猫の登場に久美子はワナワナと「なんだ?!アイツら💢!」と怒り心頭!

(まぁ、秀一は後でいちゃいちゃ現場を発見されて麗奈に始末されますが…)

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 金賞目標を掲げる優子新部長より

でまぁ、こんな感じで優子先輩率いる新体制の北宇治吹奏楽部の彼女達はちょいとクセ強めな新入生達を迎え入れて新たに全国大会金賞への挑戦をスタートさせるのであります。

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主な登場人物

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 黄前久美子 より

1.黄前久美子(CV 黒沢ともよ)〜

北宇治吹高校奏楽部(2年生)ユーフォニアム担当。当初は優柔不断な性格だったが、高坂麗奈との出会いから自身も特別になりたいと言う気持ちが芽生え、真剣に楽器に打ち込むようになる。そして県祭りの夜から麗奈とは特別な関係の親友となる。

また、2つ上の卒業した先輩の田中あすかには演奏技術や対人関係術にも強く影響を受ける。そして幼なじみの塚本秀一とは一応、恋人関係となるが、今学年から3年の加部友恵と共に1年の指導係を任ぜられて奔走し、人呼んで黄前相談所が立ち上がりそっちの方が忙しくなる。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 高坂麗奈 より

2.高坂麗奈(CV 安済知佳)〜

2年生のトランペット担当。学業成績もトップクラスで容姿端麗な美少女である。演奏の腕前は超高校級で昨年のコンクールではエース中世古香織を破りトランペットソリストの座を勝ち取っている。

久美子とは昨年の県祭りの大吉山の夜から特別な関係の親友となる。顧問の滝先生に対してはLikeではなくLoveの感情を持っていてコンクールの時の声掛けの時には会場ででっかい声で告白するとかかなり情熱的なところがあります。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 加藤葉月 より

3.加藤葉月(CV 朝井彩加)〜

2年生でチューバ担当。久美子が北宇治に入学してからの友達。中学時代はテニス部で楽器は高校から始めた初心者あがりだが持ち前の肺活量と元気さで頑張っている。演奏技術はまだまだ未熟だが少しずつだが上達している。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 川島緑輝 より

4.川島緑輝(CV 豊田萌絵)〜

2年生でコントラバス担当。久美子や葉月とクラスメートで名前が緑輝と書いてサファイアと読むキラキラネームにコンプレックスを持っていて周りにはみどりと呼ばせている。コントラバスの腕前は中学の強豪聖女中学出身で超高校級の腕前。

大変前向きで人格的にも素晴らしく、新1年生の問題児、月永求をもその人柄と演奏技術で心酔させた。また、強豪校オタクでもあり、豊富な吹奏楽知識を持っている。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 塚本秀一 より

5.塚本秀一(CV 石谷春貴)〜

2年生、トロンボーン担当。久美子とは幼なじみだが2年生から彼女と付き合うことになった。久美子や麗奈と同じ大吉山北中学出身でその時はホルン担当だったが高校からトロンボーンへ転向して腕を磨きなんとかAメンバーを死守している。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 後藤卓也 より

6.後藤卓也 (CV 津田健次郎)〜

3年生、チューバ担当。中学時代に陸上部から吹奏楽部へ転向して以来チューバを吹いていて、今はあすか先輩が引退した後を引き継いで低音パートリーダーを担当している。同学年で同じチューバ担当の長瀬梨子とは付き合っている。一部ファンの間からは通称、後藤夫妻と呼ばれて親しまれています。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 長瀬梨子 より

7.長瀬梨子 (CV 小堀幸)〜

2年生、チューバ担当。同学年の後藤卓也とは付き合っている。原作小説では後藤卓也から学校の帰り道に告白して付き合う事になったらしい。性格は穏やかで優しく後輩に対する面倒見が良く、演奏も大変上手くて加藤葉月を始めとして後輩達からも慕われてます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 中川夏紀 より

8.中川夏紀 (CV 藤村鼓乃美)〜

3年生のユーフォニアム担当であすか先輩より副部長を指名された。当初はやる気の無い無気力な部員だったが、部の空気が変わり久美子達と関わるようになり、真剣に楽器に打ち込むようになる。

技術的にはまだまだ未熟ところがあるが音色自体は久美子があすか先輩の音色と間違えた程の音色を出すまでに成長している。同学年の部長の吉川優子とは犬猿の仲良しと称される仲である。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 吉川優子 より

9.吉川優子 (CV 山岡ゆり)〜

3年生、北宇治高校吹奏楽部 部長兼ドラムメジャー、トランペットパートリーダー。大きいリボンがトレードマークの可愛らしい女の子。昨年までは香織先輩を心酔するあまり、トランペットソロをめぐり高坂麗奈と大喧嘩をするわのトラブルメーカー気味な所がありましたが、現在は新部長として部を統率するリーダーへと成長して活躍する。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 加部友恵 より

10.加部友恵 (CV 田所あずさ)〜

3年生のトランペット担当で昨年まではチーム最中のメンバーとしてAチームを支えていた。今年から久美子と共に新1年生メンバーを指導する頼れるお姉さん。

おでこを出して左右のハート型の髪留めがトレードマークの可愛らしい女の子です。また、久美子から加部先輩と呼ばれるのがなんか固い感じがするとの事で、加部ちゃん先輩と改めさせて、以降は通称、「加部ちゃん先輩」と呼ばれる様になる。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 久石奏 より

11.久石奏 (CV 雨宮天)〜

新1年生、南中出身のユーフォニアム担当。赤い小さいリボン型の髪留めがトレードマークでショートボブの可愛らしい小柄な女の子。演奏技術はかなり高いがオーディションに対してトラウマがあり、後に一悶着を起こしてしまう。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 鈴木さつき より

12.鈴木さつき (CV 久野美咲)〜

新1年生、加藤葉月と同じ東中出身でチューバ担当。同じ1年の鈴木美玲とは小学校が同じ。髪はツインで結われて少し幼い感じのする可愛らしい少女で明るくて人懐っこい性格。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 鈴木美玲 より

13.鈴木美玲 (CV 七瀬彩夏)〜

新1年生、チューバ担当で鈴木さつきとは同じ小学校で幼なじみ。長身でショートカットの髪でなかなかの美人だが、性格的にはかなり生真面目なタイプで堅物。みっちゃんと呼ばれるのを極端に嫌い、後に一悶着を起こしてしまう。演奏はチューバ奏者としてはかなり上手い。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 月永求 より

14.月永求 (CV 土屋神葉)〜

新1年生、龍聖学園中出身のコントラバス担当。龍聖学園高等部の顧問に赴任した源ちゃん先生こと月永源三郎先生(原作小説では月永源一郎)の孫にあたるが、求はそれを嫌って苗字呼びを極端に嫌い名前呼びにさせている。

また、中性的な容姿や背の低さにも強いコンプレックスを持ち、それらの事に触れられると誰彼構わず噛み付くかなり面倒くさいやつ。ただし、川島緑輝には彼女の人柄やコントラバスの演奏技術にも心酔したのもあり、弟子入りをします。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 滝昇 より

15.滝昇 (CV 櫻井孝宏)〜

前年に北宇治高校吹奏楽部の新顧問として赴任し、長らく低迷していた北宇治吹奏楽部を様々な手腕を用いて復活させ、ついには全国大会出場をも成し遂げ若き名将となったイケメン顧問。

整った容姿で物腰柔らかだが、演奏には一切の妥協を許さず「粘着イケメン悪魔」とまで言われております。2年生の高坂麗奈からはLikeではなくLoveの感情を持たれている。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 松本美知恵 より

16.松本美知恵 (CV 久川綾)〜

久美子達の担任で副顧問を務める。通称、軍曹先生と呼ばれて恐れられている面もあるが、生徒からは厳しくも優しい先生として親しまれています。整列して「いいかお前ら!気を抜くな!気合を入れろ!」とか号令されたら彼女達もピシッとなって思わず「さーっ!いえっさーっ!」と叫んでしまいますね。

◉その他〜

この他には外部コーチの橋本ちゃんこと橋本真博先生、新山聡美先生、画面では大活躍していますが、セリフが全く無かったこの代の中心メンバーでフルートのエース傘木希美先輩(3年)、オーボエのエース鎧塚みぞれ先輩(3年)、OGの田中あすか先輩や中世古香織先輩などが登場します。

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久美子2年生編での見どころ10選

1.久美子と塚本がカップルに〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 塚本秀一 & 黄前久美子 より

今回の作品では塚本と久美子は初めてカップルとなりましたね。塚本は久美子にイタリアンホワイトの可愛らしいヘアピンをプレゼントして久美子はそのお礼にトロンボーンのアクセサリーをプレゼントしました。

2人は付き合う事にはなったのですが、久美子は生真面目な所もあってか傍から見たら塚本に何もさせない生殺し状態でいるわけでした。

まぁ、久美子にしたら高校生の節度以上にコンクールを前に浮ついて台無しにしたくないのとか恥じらいとか色々と怖いみたいな感情とかが強かった様ですね。

途中、駅で見かけた塚本と新入生葉加瀬みちるの浮気疑惑現場を発見して「なんだあいつら💢!」と心を掻き乱されます。

(私も葉加瀬みちるは塚本のドロボー猫筆頭だと思ってました。)

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 塚本秀一 & 葉加瀬みちる より

そして校内で葉加瀬みちるとのイチャイチャ現場を麗奈に発見されて塚本はハンドソープを投げつけられ、頭にヒットして麗奈に始末されます。これには葉加瀬みちるも青ざめてました。

(ここは麗奈の抜群のコントロールが凄かった。やっぱ気の荒い女ですね。)

この一連の塚本浮気疑惑は久美子の優秀な腰巾着となりつつあった久石奏の情報網によりガセであることが知らされて久美子は一安心します。

その後の塚本も偉いところがあり、葉加瀬みちるとの誤解の件は元より、色々と久美子の気持ちを尊重してフォローしたり、ちゃんと彼女の気持ちに寄り添って合わせるのです。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 塚本秀一 & 黄前久美子 より

そりゃ男の子だからお祭りの時に久美子にキスをしようとしたりと頑張りましたが、久美子に「こんな所で信じらんない💢!」とぶちキレられてバチクソ怒られたりしましたが、ちゃんと彼女の気持ちを尊重してあやまって自制しました。

(久美子はさらに傘でボコボコに殴るとかひでぇ女だけど…。)

そんな2人ですが、久美子の方から結局一度別れようと言う運びとなります。もし、全てが終わってまだ自分の事が好きだったらまた渡してほしいとイタリアンホワイトのヘアピンを返還します。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 合宿時 久美子&秀一 より

原作では久美子は後に姉、麻美子から秀一君の優しさは蛇口から出てくる水と思ってたら大間違いだからね。あんな優良物件なんか滅多にないから大事にしなさいとたしなめられてます。

2.個性強い新入生〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 久美子&奏 より

この2年生編では久美子達も先輩となり、当然ながら後輩達が出来る訳です。

あすか先輩達が抜けてガランとした音楽室でしたが、全国大会出場と名将滝先生の効果は絶大で最初の心配とはよそに沢山の新入部員が入ってきました。

ただし、久美子達の低音パートには思いのほかクセ強な後輩達が入ってきます。苗字呼びを極端に嫌う月永求、みっちゃんとかあだ名呼びやスキンシップを嫌う鈴木美玲、腹黒?と言うか相手の先々を読んで行動する久石奏、ちょっと幼い鈴木さつきが入ってきました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

鈴木さつき以外はほぼ満遍なく一悶着を起こします。ですが、中川夏紀先輩や久美子や緑輝など寛大な先輩達がそれぞれ本音でぶつかり彼女、彼らと向き合いお互いがわかりあって人間関係が成長していくのも見どころですね。

これ以外にも原作では麗奈のトランペットパートにも極度なあがり症だが腕は確かな小日向夢などが入っております。トランペットの腕前は麗奈も一目置く程なんですから凄いね。

3.サンライズフェスティバル〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション サンライズフェスティバル より

新入部員を迎えた新体制で初めて挑むイベントがサンライズフェスティバルなんですが、久石奏は夏紀先輩の演奏が自分よりも下だと見ると敬意の感じられない言い回しするし練習中はなんか嫌な感じでした。

鈴木美玲に至ってはあだ名呼びと潔癖症が災いし、あろう事が当日の本番前にすったもんだの騒ぎになり、辞めますとか言い出して逃走してしまいます。

久美子と奏は彼女を追いました。奏は彼女に自分より下手なさつきがチヤホヤされて人気あるのが嫌なんでしょ。違う?とささやきます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 鈴木美玲 & 黄前久美子 より

しかし、久美子はここで黄前相談所ぶりを発揮します。久美子はみんなは美玲も同じ様に仲良くしたいって思ってる。ただ少し取っつきにくいと感じてるだけなんだと彼女に説きます。

そこで久美子はまず、さっちゃんと呼んでもらったら?と説きました。美玲は免疫付けるために久美子に「さっちゃん」と数回呼んでもらい慣れてからみんなの元に無事戻ります。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

土壇場で戻って何とかみんなで仲良くパフォーマンスを観衆に見せつけて新生北宇治吹奏楽部のサンライズフェスティバルは無事に成功を収めました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 鎧塚みぞれ より

ちなみに本作では演奏的には大活躍するみぞ先輩こと鎧塚みぞれ先輩は謎ステップ係として活躍してましたね。後輩達に指導したり、謎ステップのセンターポジションを見事に務め上げておりました。

(オーボエはデリケートなので野外での演奏は厳禁なのだ。)

4.加部ちゃん先輩の強さ〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 加部友恵 より

今回の2年生編の「誓いのフィナーレ」ではこれまでそんなに出てこなかった加部ちゃん先輩こと加部友恵先輩が登場しますね。彼女は優子先輩や麗奈と同じトランペットパートの先輩で、彼女は高校から楽器を始めた初心者スタートの奏者でした。

北宇治のトランペットと言えば高坂麗奈と言う中世古香織先輩でさえも打ち負かす奏者もいるし、吉川優子先輩だって強豪南中出身の奏者です。そんな中でも彼女は懸命に頑張っていたのですが、ついに故障を起こしてしまい奏者を断念してしまいます。

顎関節症を患ってしまったのです。彼女は滝先生とも相談しましたが、今の北宇治のレベルの高さを考えるとパーカスへの転向にしても厳しい事も容易に理解しておりました。

1年生指導係の相棒の久美子には「これでオーディションに落ちても変に気を使われる心配も無くなった。ズルい女でしょ。」と語っておりましたが、彼女は前を向いたのです。

自身も高校から楽器を始めたからこそ、初心者の子達の気持ちが良くわかり一生懸命指導しておりました。そう言った事も含めてマネージャーになる決意を固めたんですね。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 加部ちゃん先輩 より

奏者としてリタイア宣言したときに久美子の手を取り念を送っていたのが印象的でした。これ以降の彼女も原作小説では非常に有能で献身的なマネージャーとして活躍しているのが綴られてましたね。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション マネージャー加部友恵 より

5.黄前相談所〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 黄前相談所シーン より

誰言う事なくそう呼ばれるようになった黄前相談所。傘木希美先輩やあすか先輩などなど色んな仲間からの声を久美子は聞いてきましたね。

今回は後輩達の話を聞いてあげてました。本当はみんなと仲良くしたいのに元来の性格が邪魔をしてつい遠ざけてしまう様な態度を取ってしまい悩む鈴木美玲を救ったり、夏紀先輩の事を奏者として認める事の出来ない久石奏の話を聞いたりしました。

久石奏については本当の解決はその後に起こるオーディションでの一幕でしたが、まぁ久美子はとにかく話を聞いてあげるところから始めるんですね。

特に導くというスタンスではなく話を聞いてあげて一緒に考えてあげる様な寄り添うスタンスなんですね。これらの経験の積み重ねが、後の久美子に大きく影響していったのかなと思いますね。

6.それぞれの進路〜

2年生編ではそれぞれの進路と言う所も少しずつですが語られておりました。麗奈は大吉山での場面でいつか一緒にいられなくなるかも知れないと寂しそうに語りつつも、プールの場面ではプロになりたいとはっきりと語っております。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 高坂麗奈 & 黄前久美子 より

それに対して久美子は麗奈に影響されてユーフォニアムを上手くなりたいとは思うものも、麗奈の様に明確にプロになりたいとまでは思ってはおらず、はっきりとはしていないままでした。

ただ、久美子はこの時、1年生指導係をしていたり黄前相談所と称した悩み事相談をよくうける様な事をしていておぼろげながら将来像の片鱗を見せてきたのはこの頃の事も影響して行ったと思いますね。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 久美子 & 麗奈 より

7.オーディション〜

この「誓いのフィナーレ」の最大の修羅場が訪れます。中学時代のトラウマを抱えていた久石奏が自身の演奏が夏紀先輩よりも上回っていると思う事から、わざとに下手くそに演奏すると言う暴挙に出ます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション オーディション延期の進言シーンより

側で聴いていた夏紀先輩はすぐさま音楽室にカチ込みオーディションの中止延期を副部長として滝先生に進言します。

夏紀先輩と久美子は奏を連れ出して問い詰めます。夏紀先輩も「こんな舐めた真似されてオーディション受かっても嬉しくない!どれだけ失礼な事が分かってる?!こんな事までされるなら私は辞退する💢!」って感じでかなり怒ってました。(当然ですね。)

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 中川夏紀 より

奏はサラッと「あなたが3年生たからですよ。下手な3年生は存在自体が罪ですよ。」とか酷い暴言を吐きます。

(夏紀先輩よく我慢して手を出さずに堪えてて偉かった。)

さらにこれは自分自身の身を守る為なのだと吐き捨てて逃走。久美子は夏紀先輩に自分に行かせて下さいと言い残し、奏を追います。

雨が降りしきる中、彼女を追いかけてここでも久美子は魂の説得をするのです。久美子は一生懸命やっても上手くいかないかも知れない不安は常にある。そんな事ばかり、それでもその先に何かがあると自分は信じていると語ります。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 奏を説得する久美子 より

久美子はさらに続けます。奏ちゃんは頑張ってきたからあんなに上手く吹けるんでしょ。もし、奏ちゃんが夏紀先輩や自分よりも上手いのなら北宇治は奏ちゃんを選ぶべきなんだ。少なくとも私も夏紀先輩もその時は必ず奏ちゃんを守るからオーディションを全力でやってみなよと訴えました。

その時、涙腺崩壊させて奏はようやく、久美子の気持ちを受け入れ、素の自分に戻るのでした。夏紀先輩も雨の中かけつけてユーフォニアムチーム三姉妹の気持ちが固まった瞬間でした。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

(ここちょっとうるっときましたね。)

その後、夏紀先輩も努力が実り、見事ユーフォニアム三姉妹は全員合格を勝ち取りました。夏紀先輩も一見下手呼ばわりされてますが、ちゃんとAメンバーラインの力までは持ってってましたね。原作小説「北宇治高校吹奏楽部日誌」では立華高校との合同演奏会の時にあすか先輩から特訓受けてたはずだし。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション オーディション合格発表シーン より

その後、3人共本当に仲良くなり奏も夏紀先輩に憎まれ口をききながら甘えるいい感じの仲良しな関係になります。

原作小説の中でも奏が久美子をめちゃくちゃ心酔する様になっただけじゃなく、夏紀先輩の事も大好きになりました。特に夏紀先輩とは愛のあるディスりが入ったり、お笑いコンビの様な関係になっております。

8.関西大会コンクール〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 傘木希美 & 鎧塚みぞれ より

吉川優子政権の北宇治吹奏楽部は見事府大会を突破して、関西大会に挑みます。今回は自由曲が「リズと青い鳥」でフルートエースの傘木希美先輩とオーボエエース鎧塚みぞれ先輩のソロの掛け合いが最大の見せ場です。

演奏シーンは今回も秀逸です。さらに今回の演奏ではパーカッションの細かい技の数々が際立っておりました。パーカスエースの井上順菜(2年)率いるパーカス隊の超絶テクニックも随所に繰り出されておりました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 関西大会演奏シーンより

演奏自体は後に優子部長も語ってますが、確かに昨年よりも格段に上手くなっております。麗奈も久美子も夏紀副部長も懸命に吹きました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 関西大会演奏シーン より

しかしチーム吉川の北宇治は金賞を受賞するものも、ダークホース源ちゃん先生の龍聖学園に敗北を喫してしまいました。

大会後、会場裏で泣き崩れていた優子部長とその背中を擦り慰める夏紀先輩の姿が印象的でした。表では鈴木美玲がさつきと葉月に来年は一緒に吹きましょうと誓い3人で号泣し、ここのチューバ組もいい感じでした。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 関西大会表彰式 より

この吉川優子政権での敗北は原作を紐解くと実は源ちゃん先生の龍聖学園の躍進だけが要因ではなく、秀塔大附属のリベンジも受けた形となっているのです。

秀塔大附属は昨年、3年生の正ソリストがコンクール直前に事故で骨折してしまい、演奏不可能となった為に下級生の子が代役でソリストをやりました。しかし、その代役の子は懸命に吹きましたが重圧のせいか音を外してしまい秀塔大附属は北宇治に敗北しました。

おそらく今回は完全体となった秀塔大附属がより強くなって北宇治に立ちはだかったのでしょう。

9.吉川優子先輩の覚醒〜

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 新部長、新副部長の就任シーン より

久美子1年生編の時は高坂麗奈とあわやキャットファイト勃発かと言うような大喧嘩を演じたり、どちらかと言うとトラブルメーカーでしたが、先代の副部長あすか先輩は優子先輩を新部長に指名しました。そしてそれをささえる様に中川夏紀先輩に副部長に指名しました。

当初は大丈夫か?と心配されましたが、彼女は遺憾無くリーダーとしての素質を発揮するのです。最初のミーティングでは前年の全国大会出場ではなく、全国大会金賞を掲げて全員を団結を促します。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション サンフェス時の優子先輩 より

サンフェスでは自らドラムメジャーを務めます。あすか先輩に比べてどちらかと言うとどんくさい感じでしたが、本番では見事なバトンさばきを披露して本番までにちゃんとマスターさせる努力家でした。

また、彼女がリーダーとして真価を発揮したのは後任の育成なんですね。新入部員指導係として加部友恵に補佐で黄前久美子を付けて育成を学ばせております。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション スピーチをする優子部長 より

そして、関西大会直後ではみんなが落ち込み悔し涙に暮れていた時に現れた時に何事もなかった様に皆んなを労い、後輩達を鼓舞しました。自身は舞台裏では相当悔し涙を流した筈ですが気丈に振る舞いました。

正にハマーン様の様な気丈さでした。
「機動戦士ガンダムZZより」

原作小説のほうでは彼女は部員達にこう話しました。北宇治の演奏は去年よりも確実に上手かった。ただ、周りのライバル校がそれよりも上手くなっていたんや!心のどこかで去年全国行ってる慢心があったんや!自分達はそれよりもさらに上を行く必要があると語りました。

そして彼女は自身の代は全国大会は叶わなかったが、すでに次世代の事も見据えて部員達にアンサンブルコンテストへの出場を命じるのです。小編成コンテストに参加する。これにより、個々の演奏レベルを上げてトータルの底上げを図ったのでした。

原作でもあの高坂麗奈が「アタシさ優子先輩って結構部長に向いてると思うねんな。よくも悪くも突っ走っちゃう人やけど、まぁ、そう言う強引なところが先輩のええところなんやと思う。」とえらい称賛しておりましたね。

10.1年生の指導係から新部長へ〜

久美子も2年生へ進級して先輩の立場になった事から3年生の加部友恵先輩を補佐する様に一緒に1年生の指導係になりました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション

指揮台に立ったり、演奏のアドバイスをしたり加部ちゃん先輩(加部友恵先輩から加部先輩だと呼び方が堅いからこの愛称になりました。)と共に奮闘するシーンが描かれてますね。

加部ちゃん先輩は高校からトランペットを始めたので主に初心者を担当するのですが、ノートに事細かに部員の特徴や話した事など整理していて後にマネージャーになった時に役立ててます。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 指揮台に立つ黄前久美子 より

久美子も楽器経験者の立ち位置で指揮台から実際に指揮したり、演奏自体を指導したりしてる様子が描かれており、滝先生からも「指揮台から見ると色んな事が見えるでしょう。黄前さんには案外向いているかも知れませんね。」と言われ、黄前相談所と共に後の久美子に大きく影響を与えた職務ではなかったかと思います。

そしてついに物語の最後の方で黄前久美子が新部長として姿を現します。新部長としてのシーンが実はこの『誓いのフィナーレ』だったのです。この時はもうオーディションでの一件ですっかり久美子の優秀な腰巾着となった奏がスマホで撮影してあげてましたね。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 新部長 黄前久美子 より

久美子はこの後、歴代の部長にも勝るとも劣らないと言うかかなりの有能ぶりを発揮して久美子新部長は名君となっていくのです。それはまだあとのお話ですが…。

原作に隠れたエピソード

1.定期演奏会係〜

時系列的には3年生が引退した後の2月に行われる定期演奏会で、それに向けての準備を統括して取り仕切る係なのですが、久美子は新体制の吉川優子新部長と中川夏紀新副部長より、定期演奏会係に任命した鎧塚みぞれ先輩を補佐する様に任命されます。大変レアな組み合わせですね。

久美子はとっつきにくいみぞれ先輩との組み合わせですがしだいに彼女とも意思疎通と言うか取り扱いに慣れていき、曲選びなど組織運営の一端を学んで行くのです。

そしてイベントは大成功を収めてみぞれ先輩は無表情ながら久美子には物凄い感謝をして久美子が居てくれて良かった嬉しいと言い、2人は仲良くなりました。

このイベントでは他にチューバの演奏技術で苦悩する葉月の姿や、仮装して演劇風に盛り上げる様子など描かれている面白いエピソードとなっております。
「北宇治高校の吹奏楽部日誌」〜冬色ラプソディーより

2.立華高校マーチングバンド部と北宇治吹高校吹奏楽部との合同チームでの演奏会〜(久美子、ユーフォニアムエースの証明!)

水色の悪魔の異名を持つマーチングの全国屈指の強豪校、立華マーチングバンド部とのコラボで北宇治吹高校奏楽部と合同チームでの演奏会がありました。時系列的には久美子達が2年生になる前の3月です。この時、お互い練習会を通じて交流を深めておりました。

その中の一場面で久美子と麗奈が河原で自主練習をしていたら、たまたま佐々木梓(大吉山北中‐立華)も混じってきたのですが、彼女のトロンボーンが凄まじい演奏技術で麗奈でさえも心酔し、思わず梓の演奏中にトランペットで割って入り演奏したのです。

久美子との演奏では麗奈はやっぱいいなとは褒めてくれてましたが、梓との演奏では麗奈は我を忘れて心酔させられてました。久美子はそこに自身の演奏に梓や麗奈との格の違いを感じ、自信を失いその場から逃げる様に帰宅してしまいます。

久美子はあすか先輩が卒部したあとのユーフォニアムの新エースではありましたが、自分の演奏はあくまで普通より上手い程度と評価していて麗奈を支えるに相応しいレベルの奏者ではないと卑下し、自信を持てないでおりました。

そんなおり、夏紀新副部長から「最近学校の裏庭に夜な夜なヒトダマでるらしいで、行ったら上手くなるかも知れんで〜。」とその謎の解明に行っといでと命じられます。

半信半疑で向かった先にいたのは光るバトンで練習に励むあすか先輩でした。あすか先輩も立華とのイベントにバトンで参加するので練習していたのでした。

久美子はあすか先輩の姿に感激しました。そしてあすか先輩も久美子の悩みを察し、久美子のユーフォニアムの特訓をマンツーマンで行います。(久美子の後は夏紀先輩も特訓。)

あすか先輩は久美子の欠点はずばりメンタルだと指摘します。

「失敗できないとか上手くやらなきゃとか、そう思った瞬間に音が硬くなってる。無意識のうちに唇がしまってるんやと思うから、そこを意識して直して。あと、緊張すると薬指がもつれることが多いな。三番ピストンをしっかり押し切れてなくて指が滑っちゃってるから、駆け足になるんやと思う。」

さらにあすか先輩は続けます。

「落ち着いてるときは吹けてるから、最後はメンタルの問題やろな。上手くやろって思うと力むのはわかるけど、ユーフォニアムってバリバリ鳴らす楽器でもないと思うからさ。落ち着いて、綺麗な音を出すことに意識を集中させたほうがええんとちゃうかな。」

とあすか先輩は久美子に的確なアドバイスと共にあすか流ユーフォニアムの極意を伝授してくれたのでした。

久美子は麗奈のトランペットや梓のトロンボーンを意識するあまり、いつしか力んでしまい、固い感じの音になり、指も抑えも甘くなり演奏も滑り気味になっておりました。

そして久美子は、あすか先輩の様なユーフォニアムを吹きたいと言って涙していた時の気持ちを思い出して練習を続けて徐々に良くなっていきました。

数日後、立華と北宇治との合同演奏会でのソリスト決定戦の合同練習が滝先生の指揮の元始まりました。そしてトランペットソリストはもちろん麗奈が選ばれ、ユーフォニアムはなんと、久美子の名前が呼ばれました。

その瞬間、久美子の瞳は視界が歪むほどの涙で溢れました。全国屈指の強豪、立華高校の猛者達を抑えて久美子がユーフォニアムソリストに実力で選ばれたのです。いつも半信半疑だった自身の演奏に初めて自信を持てた瞬間です。

久美子は堂々と北宇治ユーフォニアム奏者としてエースの証明をしてみせたのです。久美子にとってはどうしても胸を張って麗奈の隣に立ちたかったと言う思いがあったのでした。これには麗奈も満面の笑みで喜んでくれました。

「北宇治高校吹奏楽部日誌」〜星彩セレナーデ より

このエピソードも凄い胸熱で好きなのでいつかオムニバス形式シリーズでもいいからアニメ化してほしいですね。

3.川島緑輝の演奏による鉄拳制裁!〜

前年度、全国大会出場し古豪復活を果たした北宇治高校吹奏楽部には続々と新入部員が入ってきました。久美子達の低音パートにも個性強い部員達が入ってきました。

その中でも屈指の問題児。月永求がある日「コントラバスなんて誰が弾いても同じ」とか生意気な暴言を吐いたもんだから、緑輝も珍しく叱りつけるように求に渾身の演奏を弾いて聴かせます。

「今の演奏、求君のと同じやった?」

「いえ!💦僕のと比べるなんて!」

「わかったんならいい。これからコントラバスなんて誰が弾いても同じなんて絶対言っちゃだめ。それは自分を卑下する言葉やなくて周りに対する侮辱やと緑は思うな。」

緑は珍しく語気を強めて求を叱責しました。求も「ほんまにすみませんでした!僕が間違っておりました!」と謝罪して、以降は緑輝にすっかり心酔し、弟子入りしました。

生意気な言葉を言い放った求に対し、緑輝は音による鉄拳制裁をくらわしたんですね。このシーンも大変熱いエピソードで好きですね。

4.プール回でのお泊りなかよしかわ〜

アニメでもサラッとプール場面はありましたが、小説のここの回も大変面白いエピソードが盛り沢山だったんです。久美子はプールのある太陽公園が麗奈の家から近いと言うのもあり、前日に一緒にデパートにおそろいの水着を買いに行き、麗奈の家に初めてお泊りしました。

そして当日は夏紀先輩や優子先輩らと合流して葉月や緑輝や加部ちゃん先輩、希美先輩やみぞれ先輩、奏や梨々花達と一緒にプールを楽しむのです。

ここでも犬猿のなかよしかわは健在で夏紀先輩と優子先輩がなぜかしら大きい浮き輪の空気入れ対決がはじまります。

夏紀先輩が「トランペットには負けへんで」と挑発すると優子先輩も「世界中のトランペット奏者に喧嘩売ったな〜!高坂呼んでくるぞ!おぅ〜💢!みぞれ〜審判やって〜!」とか、わいわい楽しそうなシーンでした。

5.夏紀先輩の危機を救ったあすか先輩〜

久美子達が北宇治に入学する1年前、当時はやる気の無い3年生とやる気のある1年生が衝突していました。そして3年生による1年生いじめなどが横行していて、傘木希美は失意に暮れて退部してしまいました。

ある日その傘木希美の事をその3年生達は嘲笑しておりました。中川夏紀は偶然その様子を聞いてしまい、大切な友達をバカにされて我慢ならず、その3年生達にカチ込んでしまいました。(夏紀先輩もまた熱い女です。)

勢いでカチ込んだ夏紀でしたが、「おっとそんな口聞いていいのかな。低音部の子らがどうなったって知らんで」と人質に取られたみたいになり、夏紀は怯みぐぬぬぬ…。となり、ピンチに陥りました。

そこに現れたのが、なんと普段は他人に無関心を貫いていたあすか先輩でした。あすか先輩はその先輩達よりも身長が男子並みに高く、威圧感があり、頭脳明晰で胆力もあり、先輩達にとってはあまりまともに相手にしたくない相手でもありました。

あすか先輩は夏紀の頭をワシっと押さえつけ、「うちの子がそそうしましてどうも堪忍です。きつうく言うとくのでよろしゅう。」とその場を収めたのでした。これで収めないと私が相手をする事になるぞと無言の圧をかけたのでした。

やがて時は過ぎてそのあすか先輩も引退する事なり、新部長には吉川優子。新副部長には中川夏紀を指名しました。夏紀先輩はあすか先輩からの頼みというのもあり、副部長の任に就くのでした。夏紀先輩には恩義があったのだ。

(なかなかなエピソードがあったんですね。高校鉄拳伝タフ的な内容でびっくりしました。)

6.吹奏楽部員の小さな遊び〜

部員達は常時ガツガツ練習している訳ではありません。原作小説の中では色々小さな遊びや流行りとか微笑ましいエピソードもありました。

「北宇治高校吹奏楽部のホントの話」の中ではツインテール推進計画なんかが流行った様です。ある日、お昼ご飯をみんなで食べてる時に加藤葉月が「さっちゃんって、いつもその髪型やんな。」の一言が発端となりました。

鈴木さつきは幼さ満開の容姿に加えて短めのツインテールにしていて幼可愛いさが際立つ女の子でした。彼女いわく、癖っ毛なのでくくっていないとピョーンと跳ねるのだそうです。

すると、さつきが「葉月先輩私とお揃いってどうすか?」と来たもんで、そんなこんなで剣崎梨々花が「葉月先輩のツインテールもみたいです〜」っと言い出しました。

久石奏が想像して肩を震わせ笑いを堪えていると梨々花が「あっ、わかりました!みんなでツインテールやりましょう!」となり、鈴木美玲に至ってはここにいる全員ツインテールにしたら私も考えるって言い出し、全員ツインテールにする遊びが始まりました。

麗奈もニヤリと私も久美子のツインテール見たいと言ってたら梨々花に「麗奈先輩もやるんですよ。」と強引に巻き込まれて行きました。

久石奏→剣崎梨々花→加藤葉月→加藤葉月→川島緑輝→黄前久美子→高坂麗奈→長瀬梨子と概ねツインテールにさせられ、2年生組はまんざらでもない様子で楽しんでました。

これ以外にも壁ドンが流行ったりもしましたね。あすか先輩が面白がって、名案を思いつき、これは香織にやらせよう!とか言い出しました。当然、久美子からは「いや、先輩!それ優子先輩にやったら喜び過ぎて死にますよ!」とか言われる場面もありました。

7.野球部の応援にも参加していた〜

吹奏楽部と言えば当然、野球部の応援ってのもありますよね。アニメでも時々モブながら野球部の練習シーンやミーティングシーンなんかちょいちょい出てます。

原作小説の一つ「北宇治吹奏楽部のホントの話」〜友達の友達は他人 では久美子とは交流はないが同じ北中出身の柊木芹奈という美人だが性格がややスレてる子がいて彼女が友達の野球部の女子マネージャーの子と雑談しているエピソードがありました。

『引用』:©武田綾乃 宝島社 「響け!製作委員会」
京都アニメーション 北宇治高校野球部ミーティング より

北宇治の野球部がどれくらい強いかはわかりませんが、たぶんそこそこは強いのかなと思います。吹奏楽部が応援に出動するレベルだとおそらく府大会の3回戦以上のクラスと推察されます。

そこでは芹奈が「うちの吹部ってどんな感じやん?」と聞いたらその野球部のマネージャーの子はとたんに鼻息を荒くして「去年からめっちゃ上手くなったよ。応援で演奏してくれたときにテンションあがったもん。去年も全国行ったし、今年も全国目指してるらしいで」と語られてました。

その後は「立華とどっち上?」って話になりその女子マネの子は「緑ちゃんなら多分詳しいんとちゃう?」と川島緑輝を連れてきて話しがさらに展開されていくのですが、せっかくだから野球部の応援シーンとかもアニメで見てみたい気はしますね。

時期的にはAメンバーはコンクールの練習で忙しいから多分、ホールメンバー外のチーム最中の子達が野球部の応援の担当したのでしょうかね。秋の大会とかならAメンバーも参加できるかもだけど…。

まぁ、この様に原作小説には隠れた面白いエピソードや胸熱なエピソードが沢山あるので原作小説シリーズも読んでみてほしいのです。

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劇場版の主題歌もいいよ

TRUEさんの歌う劇場版『響け!ユーフォニアム〜誓いのフィナーレ〜』の主題歌もすごくいい曲です。

【TRUE】:「Blast!」

まとめ

◉『誓いのフィナーレ』は主人公、黄前久美子の2年生時の物語で劇場版として発表された作品です。

◉2年生時の物語としてはこの『誓いのフィナーレ』と『リズと青い鳥』の2本の作品が発表されており、『誓いのフィナーレ』は久美子を軸に描かれ、『リズと青い鳥』は傘木希美と鎧塚みぞれを軸に物語が展開されております。

◉『誓いのフィナーレ』では久美子と塚本のカップル成立や新入部員が加わった事により、また新たな人間模様が展開されるストーリーとなっております。

◉今回、久美子が1年生指導係を担当した事により、後の彼女の進路にも少なからず影響をもたらすきっかけとなった物語となっております。

◉原作小説には今回の劇場版作品には描かれていない、新体制発足後からの隠れた胸熱なエピソードや面白いエピソードが盛り沢山です。

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