はい、今回は甘酒のお話しです。雁屋哲先生・花咲アキラ先生原作の漫画作品でTVアニメ『美味しんぼ』でも甘酒を取り上げられてたことがありましたね。
第112話「二人の花嫁候補」では甘酒の話しが語られてました。その時に登場した甘酒は酒粕と砂糖と極微量の塩で作るスタンダードな甘酒でしたが、今回は夏でも美味しい甘酒のお話しで、しかも銘酒系甘酒のお話しです。
『引用』:「美味しんぼ」「二人の花嫁候補」より
原作:雁屋哲、花咲アキラ
夏こそおすすめの銘酒系甘酒3選と砂糖不使用で甘くする作り方もざっくり解説!
一見、甘酒は冬の飲み物のイメージですが、甘酒は冷やして飲んでも大変美味しいのです。一般的な作り方としては酒粕と砂糖と微量の塩を使いますが、実は砂糖不使用なのに甘く作れる製法もあるのです。
そして日本各地の名だたる酒蔵でもガチで作ってる美味しい甘酒がたくさんあるのですが、その中から有名どころの3銘柄を紹介したいと思います。
いっぺん飲んでみたら目からうろこです。砂糖不使用でなんでこんなに甘くて美味しいのかと感動します。
甘酒が夏にもいい理由〜

まず、酒蔵銘酒系甘酒の紹介の前になぜ夏でも甘酒がおすすめなのかをざっくり解説します。
甘酒の主成分には人間の活動に欠かす事のできないグルコース(ブドウ糖)約23%や20種類以上のアミノ酸(しかも内50%は体に吸収されやすい遊離アミノ酸)、それとビタミンB群、イソマルトオリゴ糖を主体とした「トレハロース」や「ソホロース」など多様な栄養素が大変豊富に含まれているので、正に飲む点滴とまで言われている程の飲み物なのです。
夏バテなどの症状でよくある身体がダルいなどの疲れを回復させ、さらに甘酒は発酵飲料なので腸内環境を整えるのです。
仮にもうバテてしまった時でも冷蔵庫から冷たい甘酒を取り出して少しずつ飲むと少しずつ元気が戻ってくるのも飲む点滴と呼ばれる所以なのです。
「八海山 研究開発 知るほどスゴい麹甘酒のチカラVol1基本編」より

超有名酒蔵がガチで作った甘酒3選!
1.「八海山」の甘酒〜
創業1922年、新潟県南魚沼市長森の蔵元、八海醸造株式会社さんの作った甘酒です。(銘酒、八海山が有名な酒蔵ですね。)麹菌で初の機能性表示食品が受け付けられた甘酒です。
「麹菌Aspergillus oryzae HJ1株」と「麹由来グルコシルセラミド」が含まれ、この2成分に対しての事で史上初なんです。それぞれ、腸内環境を整え、肌の潤いを守るのを助ける機能があります。
PR
八海山の甘酒はこちらからご購入できます。(パッケージ色々選べます)👇️
2.「田酒」の甘酒〜
本州最北端のみちのく青森の青森市油川にて明治11年(1878年)創業の青森市唯一の酒蔵、株式会社西田酒造店さんが造った国産米麹に青森の銘酒「田酒」の酒粕を加えて仕立てた甘酒です。
独自の配合と製法で作られてもちろん甘酒なのでアルコール分は0%ですので子供さんでも運転する方でもOKです。自然の風味にこだわった、ほんのりとした優しい甘さが特徴です。
PR
田酒の甘酒はこちらからご購入できます。👇️

3.「獺祭」の甘酒〜
創業1948年、山口県岩国市周東町の酒蔵、旭酒造株式会社さんの作った甘酒です。銘酒「獺祭」の醗酵技術から生まれた麹仕立て糖類無添加の新生甘酒です。
酒米の王様と呼ばれる山田錦の等外米を50%まで精米しており、スッキリとした味わいが特徴の甘酒です。獺祭の醗酵過程から発見された「獺祭エクソソーム」と言う人体細胞内に含まれる様々な情報を伝達するメッセージ物質が含まれております。
また、等外米を精米しているので農家さんをも助けており、しかもなんと言っても山田錦の持つ綺麗な甘みは健在です。
ちなみに等外米とは形が悪い、粒が小さいなどで売り物にならずこれまで処分されてきた米の事を言います。それを大吟醸の称号を与えられる精米歩合と同じ50%で磨いて作られているのです。
PR
獺祭の甘酒はこちらからご購入できます。👇️
◉今回御紹介した3銘柄以外にも日本には優れた蔵元系の甘酒や酒粕が沢山存在してますから、みかけたら是非そちらもご賞味される事をお勧めします。
何故砂糖不使用で甘くなるのか?

蒸したお米に「麹菌」と言うカビの一種を植付けて増殖させて「米麹」を作ります。その麹菌は「α-アミラーゼ」と呼ばれる酵素を沢山作ります。
この「α-アミラーゼ」はもち米や米に含まれるでんぷんを分解する働きがあり、その時でんぷんはグルコースと言う糖が鎖状に繋がってできるいわゆる天然のブドウ糖となるので甘くなるのです。
さらにうるち米ともち米ではデンプンの質の違いもあるのです。うるち米デンプンは、アミロース約20%、アミロペクチン約80%の比率で、もち米デンプンはアミロペクチン100%となっております。
また、100gあたりに含まれるデンプン量もうるち米34.5gに対し、もち米41.4g,もちにすると45.5gとなります。
「文部科学省 食品成分データベース」参照
なのでもち米のほうが甘みが強くでる様です。
自家製での作り方をざっくり解説!

使う鍋の大きさにもよりますが、解説します。酒粕は無くても甘酒は作れるのですが、風味を出すにはいい酒粕はあったほうがいいですね。
《材料》
◎米 ⋯ 1合
◎米を炊くための水⋯800ml〜900ml程度(要はおかゆを作ります。)
◎乾燥米麹⋯200g
◎酒粕⋯まぁまぁいい銘柄のやつ100g程度
(適度な好みの量でOK)
※無くてもいいけど切り餅1個またはもち米も少し混ぜる。
①おかゆを作ります。
(自分は圧力鍋に米と水と佐藤の切り餅1個をぶち込み中火でシューっと鳴り出して3分程度炊きます。餅は消滅します。)
②別の厚底目の鍋にそのドロっとしたお粥を移します。
③弱火にかけて酒粕をバラバラにして投入して焦がさないように煮ます。
④ある程度もう酒粕が溶けた感じになったら火を止めて水を200cc程度を入れて熱を少し冷まします。
⑤ここで初めて乾燥米麹を投入してゆっくりよくかき混ぜます。(この時のポイントはお粥の温度を70℃以上にしない事)
⑥50〜60℃程度の温度が理想なんだけど火を止めた後は放置でいいです。6時間くらい放置してたら、ちゃんと甘くなってます。
そして冷蔵庫で冷やしておいて飲むと美味しい冷やし甘酒の出来上がり。

◉最低限のポイント
①.米と米麹の量は同量が望ましい。(多少米が多くてもOK)
②.70℃以上になると米麹菌が死滅してしまい、甘くならなくなるのでそこだけ注意です。
③.水分調整はあくまで自分の好みと味や風味のバランスで決めて頂ければOKです。
まとめ
◉甘酒は冬だけじゃなく、冷やし甘酒にして夏に飲んでも美味しくて栄養が豊富で飲む点滴と言われる程、夏バテ対策に最適な飲み物です。
◉日本には全国各地名のだたる酒蔵で作られていてそれぞれに特徴を持った凄い甘酒が存在する。(贈り物にもお勧めです。)
◉甘酒の甘くなるメカニズムは米やもち米の持つ二種類のデンプン質と米麹菌の酵素の働きにより甘くなります。
◉甘酒は米と米麹菌と水で製造過程の温度管理をする事により、砂糖不使用でも甘くなります。
◉甘酒は醗酵飲料なので腸内環境を整えて肌の潤いも保ってくれる美容にも良い健康飲料です。